
半世紀前には皆無といってよかった、さわってたのしめる絵本が、最近はずいぶん増えてきました。手作りのものもあれば出版物もあります。障害のある子どもたちを対象に作られたものもあれば、障害も年齢も問わず誰もが楽しめる絵本もあります。
「てんやく絵本ふれあい文庫」では、見えない親が見える我が子と絵本を楽しむことができるようにと願い、40年以上前に「てんやく絵本」を考案し、全国の視覚障害者に提供してきました。
更に、こうした手作りの絵本だけでなく、誰もがさわって楽しめる点字つきで絵もさわれる絵本が出版されて欲しいと願い、20年以上前から出版社などに働きかけと製作協力をし、現在では約30冊が出版され、書店や図書館の棚で見られるようになりました。

てんやく絵本とは、ボランティアの手作業によって市販の絵本の文章を透明なシートに点訳し、絵の部分も同じシートで輪郭を切り抜き、それぞれ文字と絵のところに貼り、さわってたのしめるようにしたものです。
点字つき絵本とは、製作段階で透明な樹脂インクで点字を添え、絵の形も盛り上げて、さわれるようになっている出版物です。樹脂インク以外の素材で絵を表しているものもあります。
このような絵本について、もっと多くの人に知っていただきたい、さわる楽しさを味わっていただきたいと願い、展覧会を開催してくださる図書館や団体を募集することにいたしました。
これはまさに「絵本における読者バリアフリー」といえます。この展覧会の開催をぜひご検討くださいますようお願い申し上げます。
申し込み要項や展示作品の内容などにつきましては下記資料をご覧ください。
ご利用案内
【主催】特定非営利活動法人 てんやく絵本ふれあい文庫
【共催】点字つき絵本の出版と普及を考える会
代表 岩田 美津子